2010年6月30日水曜日

第2のハッカソン PR2がカートを押して片付ける!

米国西海岸時間 June 28, 2010

整理整頓のお手本になりたいと思ってはいるのですが、自分たちで片付けるのをつい忘れてしまうこともあります。今月のハッカソンの2番目は、ロボットが自分でカートを押しながら動き回り、使用済みのカップやボウル、それからスパムの缶詰(ロボットの研究者の必需品なんです)などを集めてキッチンに運び、私たちの代わりに片付けてもらうというものでした。

”カート押し”はROSのナビゲーションスタックにとっていくつか新しい課題がありました。第一に、カートがロボットの前方のセンサーが感知する場所をふさいでしまいます。第二に、ロボットとカートが一緒になると縦長な形状になりますが、既存のプランニングのアルゴリズムはデフォルトでは、ほぼ円形のロボットで最適に作用するようになっているのです。ナビゲーションスタックはモジュラー化され、プラグイン可能な高位のアーキテクチャを有していますが、私たちは代替としてペンシルバニア大学の前方サーチプランナーsbplを使い、今回の条件にあわせたよりよいナビゲーションを実現することができました。

さらに、PR2は自分のいる環境でカップやビンを認識し、どれを片付けるべきか、また安全に運ぶために液体が入っていないのはどれなのかなどを決めなければなりません。これについては、ヒューマン・イン・ザ・ループ(人間が一部を担う)方法を取りました。ロボットは自分の視界の画像を人間(遠隔も可)に送り、人間が次に掴む物体を四角で囲んで指定します。ロボットは対応する物体の位置を三次元で理解し、把持用パイプライン(間もなくリリース予定)を使って物体をつかみあげカートに載せます。

PR2が今すぐにレストランで働くのはおそらく難しいです。しかし、カートや車椅子などの車輪がついた物を押せる能力は、パーソナルロボットにとって非常に有用であることは間違いありません。私たちは引き続き、この能力をさらに堅牢なものに向上させていきます。


マイルストーン4に到達!

米国西海岸時間 June 29, 2010
PR2ロボットマップ (拡大

先週、PR2ベータプログラムの全ての研究機関に、PR2ロボット発送し終えたことをもって、第4のマイルストーンが達成されました。
4つのマイルストーンは全てこの重要なゴールの完遂に向けて、進捗状況を確認するために設定したものでした。

マイルストーン1は、π(3.14)キロの距離を2日間続けて自律的にナビゲーションするというものでした。第2のマイルストーンでは、自律的にドアを開け、自分で電源プラグを差し込むことができ、マイルストーン3によって、ROS1.0のリリースとROSの文書化および利便性を向上させることができました。

そして今、4つめのマイルストーンの達成によって、PR2を他の研究機関と共有できるようになったことをたいへん嬉しく思います。11台全てのロボットがウィローガレージを旅立ち、それぞれの地に向かっています。スタンフォード、UCバークレー、南カリフォルニア大学、東京大学では、すでにロボットが届き、荷をほどいて木枠から出されました。残りのPR2も今後数週間で到着する予定です。

全てのロボットが一堂に会した眺めも圧巻でしたが、世界中のそれぞれの機関で何が達成されていくのかを見られるのは、さらに素晴らしいことだと思います。今後の発展を楽しみに、私たちもさらにプログラミングを続けていきます。

写真 左から、木枠の上部を外す(南カリフォルニア大学)、PRを木枠から出す(スタンフォード大学)、早速働きはじめるPR2(UCバークレー)

原文

2010年6月23日水曜日

PR2プロジェクトの紹介: ボッシュ研究所

米国西海岸時間 June 23, 2010

ボッシュ研究所(米国にある独Bosch社の研究所)

PR2プロジェクト: パーソナルロボット市場の開発 - 新しいセンサーと自律性の共有による新しいアプリケーションの実現

ロボット研究においては、質の高い研究用プラットフォームの利用が非常に限られていることが、新しいアプリケーション開発の大きなネックの一つになっています。Boschによる「PR2リモートラボ」は、PR2を持っていない研究所からでもPR2へのアクセスを可能にします。もちろん、Boschには独自のPR2研究プランもあり、それを世界中の研究者と共有していきます。Boschの北米研究開発センター(RTC)は、より安全で、手頃に手に入り、優れた能力を持つパーソナルロボットを作ることにより、パーソナルロボット市場を開発することに注力していきます。Palo Alto(ウィローガレージの隣りの市)にあるBosch研究所のロボット開発チームは、ドイツ、シュトゥットガルトにあるBosch本社の研究所のセンシング、信号処理、マニファクチャリング等の専門家と緊密に連携をとりながら共同研究しています。

Boschは自らの最新センサー技術をPR2に統合し、新しいアプリケーションとコストの低減化の実現を目指します。センサーの種類としては、加速度センサー、ジャイロセンサー、力センサー、空気圧センサー、新しい近距離センサー等が含まれていて、これらは他のPR2ベータ研究機関でも共有されることになります。

Boschは長期的にはロボットの市場を開発することに主眼をおいています。それは、簡単な作業だけでなく、複雑な環境においても高い信頼性で働くことができ、しかも手が届く価格のロボットを作るということです。この課題に向けてBoschがとろうとしているアプローチの一つは、自律性の共有です。これにはロボットだけではなく人間も含まれます。ロボットが、まだ早く、信頼性の高い作業ができないタスクは人間に手伝ってもらいます。自律的なシステムと人間による操作のそれぞれの強みを統合することで、パフォーマンスを向上させ、システム商用化のコストダウンを図るのが目標です。

Boschは2009年3月からROSを使って開発した成果を公開することでコミュニティに貢献しています。今後、以前このブログで紹介した三次元復元の研究をROSとPR2に発展させます。これによりPR2は正確なテクスチュアによる三次元モデルを自分の環境に構築することができるようになるでしょう。

Boschチームのプレスリリースはこちらです。

チーム紹介

Boschチームはコンピューターサイエンス、機械工学、電気工学、航空工学の研究者とBosch社のセンシング、認識、信号処理、マニファクチャリングの専門家による混成チームです。うち数人は、現在スタンフォードの自律走行車レーシングチームのメンバーでもあります。

* Jan Becker: チームリーダー
* Christian Bersch: プランニング、認識
* Charles DuHadway: 自律性の共有、リモートラボ
* Benjamin Pitzer: 三次元復元、リモートラボ
* Soeren Kammel: 三次元復元、イメージ処理
* Lukas Marti: センサー、信号処理

他に素晴らしいインターン生がチームに加わっています。
Hao Dang (コロンビア大学)、Adam Stambler (ラトガース大学), Michael Styer (スタンフォード大学)、Joerg WagnerとSebastian Haug (ともにシュトゥットガルト大学)

また他地域のBosch研究所の研究者がプロジェクトに参加します。

下は、11のPR2ベータ研究機関が集まったワークショップにおいてJan Beckerが行ったBoschのプロジェクトのプレゼンテーションです(翻訳中)。PDFのスライドは、こちらからダウンロード可能です。



2010年6月18日金曜日

PR2プロジェクト その2 UCバークレー


米国西海岸時間 June 9, 2010

PR2ベータプロジェクト: パーソナルロボットのためのプラットフォーム

カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)はすでにPR2を使った経験があります。昨年の冬、Jeremy Maitin-Shepardがウィローガレージにやってきて何日か夜を徹してPR2で研究を行いました。このプロジェクトの終わる頃にはJeremyは100%の確率でPR2にタオルをたたませることができるようになりました。バークレーがPR2を受け取とろうとしている今、私たちはこのチームが他に何を達成してくれるのかとても楽しみにしています。彼らは、形が定まっていない物体のマニピュレーション、階層的プランニング、認識、デモ学習など意欲的なプロジェクトを行なっていきます。

タオルたたみはバークレーの柔軟物と洗濯に関する研究の始まりに過ぎませんでした。バークレーの研究者たちは今後2年間で、全く新しいレベルに挑むことになります。PR2が洗濯物かごに入っている汚れた衣類を洗濯させ、洗濯し終わったものをたたむ、つまり洗濯を最初から最後までを自分でするというものです。これには、より困難な課題がいくつもあります。タオルたたみにおける課題の一つは、しわくちゃのタオルをまっすぐにして平らにたたむには、どこをつかめばよいのかを正しく特定することです。衣類を用いて、さらに難しい様々な形状のものを扱うための手法を向上させていかなければなりません。またPR2も、洗濯物を最初から最後までするためには、優れたロバスト性を持って操作を行い、新しいタスクを達成する必要があります。

UCバークレーのJason Wolfeは昨年夏のウィローガレージでのインターン期間中にPR2を使って階層的プランニングの研究を行いました。人間は毎日ほとんどの行動においてこの種のプランニングを行っています。もしあなたが洗濯物を自分の部屋に運ぶのと目覚まし時計の電池交換を両方しなければならないとしたら、おそらく洗濯物かごを持ち上げて部屋に向かう前にキッチンの引き出しを開けてバッテリーを取り出そうと考えるでしょう。2つのことを別々に行うこともできますが、行動をより適切に計画できればより効率的に時間を使うことができます。同様のタスクプランニングがロボットの動作をより効率的なものにします。UCバークレーはこの課題に新しいPR2を使って取り組んでいきます。

認識の研究領域では、PR2が現実世界の物体を探し、それと相互作用する能力を高めていきます。研究領域の中には、ガラスなど透明な物体の認識や人間の検出、物体把持のための正しい方法などが含まれています。

最後になりますが、彼らはPR2にデモ学習させることを計画しています。ロボットのプログラミングは非常に時間がかかり、プログラムの専門家を必要とします。
もしロボットにさせたいことを自分がやってみせるだけでロボットが学習できるとしたらどうでしょうか。彼らはデモ学習によりPR2に単純な組み立てなどのタスクを教えることに挑みます。

チーム紹介

UCバークレーチームは関連分野の幅広い領域の専門家で構成されています。

Prof. Pieter Abbeel: ロボティクスと機械学習
Prof. Trevor Darrell: ロボットの認識とコンピュータビジョン
Prof. Stuart Russell: 階層的プランニングおよび学習
Prof. Ruzena Bajcsy: 三次元復元とロボティクス
Prof. Ken Goldberg: オートメーションとロボティクス
Prof. Bjoern Hartmann: 人間、コンピュータ、ロボット間のインタラクション
Prof. Michael Jordan: 機械学習
Prof. Dan Klein: 自然言語処理
Prof. Jitendra Malik: コンピュータビジョン
Prof. Claire Tomlin: 制御と検証

優秀な大学院生およびポスドクのみなさん
Mario Fritz、Haomiao Huang、Warren Hoburg、Judy Hoffman、Sergey Karayev、 Jeremy Maitin-Shepard、Stephen Miller、Mathieu Salzmann、Pranav Shah、 Arjun Singh、Hyun-Oh Song、Jie Tang、Ramanrayan Vasudevan、Michael Vitus、Jason Wolfe


プレゼンテーション

下はPR2ベータプログラム参加機関が集ったワークショップでArjun Singhが行ったUCバークレーのプロジェクトのプレゼンテーションです。PDFのスライドのダウンロードはこちらから。



原文

2010年6月17日木曜日

日本語字幕あり 「PR2がビリヤード!」ビデオ

PR2がビリヤード!のビデオに日本語字幕がつきました。

PR2がビリヤード!

米国西海岸時間 June 15, 2010



(上のビデオは日本語字幕がついています。)

ほんの少人数の開発者によるチームの1週間の開発の成果として、PR2がビリヤードをできるようになりました!
「プールシャーク(映画ハスラーより命名)」チームは先週の月曜日に発足し、金曜日からPR2がショットを決められるようになりました。PR2がビリヤード場であなたを打ち負かすようなことすぐにはありません。しかし、金曜日には、(徹夜で疲れきった)チームが祝福のビールを飲もうと決めるまで、5つのショットを決めたんです。

プールシャークチームは先週1週間実に多くの課題に取り組みました。PR2がキューを握るための特殊グリップとブリッジの製作、ボールの検出と位置同定、テーブルの位置推定、ヴィジュアライゼーション(可視化)やインプット用のツール、ショット・セレクターなど他にも多くのものを創りあげました。

オープンソースのビリヤード用ライブラリFastFizを作ってくれたAlon Altmanに心から感謝します。FastFizはビリヤード用の規則や物理エンジンで、プールシャークチームはこれをPR2がどのショットを打つべきかに使いました。今回開発されたコードは早速ビリヤードスタックとして公開されています。

6月はハッカソンの月です。ウィローガレージでは、1週間のハッカソンがあと2つあります。PR2がカートを押しながら片付けることと、冷蔵庫から飲み物を取ってくるというものです。今1つ終わったところ。あと2つです!

これまで行われたハッカソンは

2010年6月13日日曜日

PR2プロジェクト その1 ジョージア工科大学 

米国西海岸時間 June 7, 2010

ジョージア工科大学
プロジェクト: 家の中で高齢者をアシストするための移動マニピュレーション

PR2がもうすぐアトランタ州のジョージア工科大学に到着します。そこでは学際的チームがロボットが一人暮らしの高齢者をどのように助けられるかについて研究を行います。アメリカ、ヨーロッパ、日本の人口はみな高齢化が進んでいます。専門家は、少ない若年層人口が介護を行うことでそのコストが跳ね上がり、高齢者が望む介護を受けられなくなることを危惧しています。PR2のようなロボットは高齢者が高いクオリティオブライフを維持しながら自宅で長く生活し続けるのを助けられるかもしれません。ジョージア工科大学のチームの目標はこの長年の夢に向かって前進することです。

このチームは、高齢者が欲することを推測しようとするのではなく、高齢者の要求やいかにしてロボットが助けられるかについて、高齢者とともに取り組み理解していきます。そしてPR2が家の中で高齢者を助ける作業を行うためのコードを書きます。研究のプロセスを通して高齢者と密接に関わっていくことで、本当に求められていることをきちんと知り、研究を加速していくことを期待しています。すべてのことをより現実的にするために、ロボットは、Aware Homeと呼ばれるジョージア工科大学キャンパス内にある本物の二階建ての家で時々過ごします。高齢者が納得できる環境でロボットと一緒に働くことが可能になり、ソフトウェア開発者には彼らの書いたコードを試すよい場となります。

これは壮大なプロジェクトですが、ジョージア工科大学のチームには、見事にやり遂げた経験があります。例えば、ソフトウェア開発を先導するヘルスケア・ロボティクス研究室は重度の運動障害のある人を助けるための人間大のアシスト・ロボットに関して幅広いバックグランドを持っています。彼らのロボット、CodyとEL-Eは既にROSを使っていて、研究室ではこれらのロボットの、ドアやひきだしを開ける照明器具のスイッチを操作する、物体を取ってきて渡すビデオ)、雑然とした環境でオペレーションするための認識など多くの機能をPR2に移植する予定です。さらにはヘルスケアロボット研究室は、人々がCodyやEL-Eに指示を出すために使う直感的なインターフェースを開発しました。例えばレーザーポインターを使ったポイント&クリックインターフェース、RFIDベースのインターフェースダイレクトフィジカルインターフェースなどです。

このチームのもうひとつの鍵となるのは、心理学部のヒューマンファクターとエイジング研究室です。このグループは人間とロボットのインタラクションを先導していきます。彼らは高齢者がロボットを使いたいかに関する最近の調査など高齢者のためのテクノロジーの研究に幅広い経験を持っています。

このPR2チームによって、人々が高齢になっても、ロボットの助けをかりて自宅で自信をもって過ごせるようになる日に近づいていくことでしょう。

チーム紹介

ジョージア工科大学チームは、生物医学エンジニアリング、心理学とインタラクティブ・コンピューティングからの専門知識にたけた研究者たちによって構成されています。何人かのメンバーはジョージア工科大学のロボティクスとインテリジェントマシン・センターとロボティクスのPhDプログラムでも研究しています。

Charlie Kemp 教授 - ヘルスケア・ロボティクスのディレクターであり、プロジェクト全体とソフトウェア開発トラストのリーダーです。Wendy Rogers 教授はヒューマンファクターとエイジング研究室のディレクターで、人間とロボットのインタラクショントラストをリードします。

その他のメンバー

James Rehg 教授 - コンピュータビジョンと機械学習の専門家
Andrea Thomaz 教授 - HRI(人間とロボットのインタラクション)と社会(人間環境)における機械学習のパイオニア
Tracy Mitzner 博士 - ヒューマンファクターとエイジングの専門家
Brian Jones - Aware Home Research Initiative ディレクター

このチームには他に以下の優秀な大学院生とポスドクのグループが参加しています。
Jenay Beer、Tiffany Chen、Travis Deyle、Tucker Hermans、Advait Jain、Marc Killpack、Chih-Hung (Aaron) King、Hai Nguyen、Cory-Ann Smarr

プレゼンテーション

下はPR2ベータプログラム参加機関が集ったワークショップでCharlie Kempが行ったジョージア工科大学のプロジェクトのプレゼンテーションです。PDFによるスライドのダウンロードはこちらから。



この記事にはヘルスケアロボティクス研究室のTravis Deyle(Hizook.comを運営)とCharlie Kemp教授のご協力をいただきました。

2010年6月3日木曜日

PR2卒業パーティのハイライトビデオ! ロボットが世界を変える!

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米国西海岸時間 June 2, 2010

PR2ベータプログラムによって無償提供される11台のPR2ロボットを祝福する、PR2卒業パーティのハイライトビデオです。11台のPR2によるダンスなど、いろんな場面をお楽しみください。このパーティを写真でくわしくご報告した以前の記事はこちらです。


訳者より こちらの記事にもビデオがあります。

2010年6月2日水曜日

史上初 ロボットの卒業式(ビデオと写真)

PR2の卒業パーティの様子を伝えるDown the Avenueのブログを筆者の許可を得て日本語訳しました。

5月26日、ウィローガレージは歴史上初めてのロボットの卒業式を行った。会場となったのはGoogleが誕生したのと同じカリフォルニア州メンロパーク市、ウィロー通りにある同社オフィスだ。

CEOスティーブ・カズンズとファウンダー、スコット・ハッサンは、ウィローガレージの生い立ち、そのビジョン、そしてこの歴史的な瞬間に至るまでの全てについて胸に迫るスピーチを行った。

数百人のゲストがお祝いに駆けつけた。友人、ファン、社員、地元の市長達、記者、ブロガー、そして大学から。PR2ベータプログラムで選出され、ロボットの無償提供を受ける11大学(訳者注: うち1つは企業の研究所)からの出席者の姿もあった。彼らはPR2のトレーニングとその栄誉を祝うために世界中から集まっていた。

PR2を提供される研究者達は、ウィローガレージのビジョナリー(先覚者)達と、パーソナル・ロボット・プログラムのディレクターであるキーナン・ワイロベクとエリック・バーガーとともに、これから2年間ロボットの研究開発を加速させ、世界を変えるために懸命に取り組んでいくことになる。

下のビデオでは、キーナンとエリックがオープンソース・コミュニティ、選出された大学、ウィローガレージの社員、そしてもちろんPR2ロボット達への感謝を伝えている。PR2ベータプログラムの選考結果が発表されると、PR2はさあお祝いだと言わんばかりに、会場にあふれる人達に向かって小さな旗を振りダンスした。皆の反応からPR2は自分にはファンがいるんだ、とわかったと思う。

それからPR2は会場の人達とダンスしたり、自分の能力を見てもらおうとフロアを元気よく動き回っていた。このパーティはまさしくこんなに素晴らしいことを成し遂げたコミュニティへのお祝いと感謝のためだった。それは、スコットがイベントの最初に言った言葉「自分たちではできないし、自分たちだけでしたくもない」の通りだった。ロボットを陰で支えるさらなる努力、リソース、情熱、そして才能によって、より早く目標が達成されるのだ。

イベント、スピーチ、パーティ、ロボットのダンスの写真やビデオを下に載せた。これから2年間魔法のようにわくわくすることを創出していくROSとウィローガレージのチーム、11研究機関のみなさんの健闘を祈りたい。

ブロガーや記者の前でPR2のデモを行うエリック・バーガー

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エリック・バーガー、スコット・ハッサン、スティーブ・カズンズ、キーナン・ワイロベク

L TO R - Eric Berger Scott Hassan Steve Cousins and Keenan Wryobek

Singularity HubのKeith KleinerとAaron Saenz

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Googleの社員や友人達も祝福に駆けつけた

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テキサイロボットで参加したJohn Markoff

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スコット・ハッサン

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スティーブ・カズンズ

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史上初、PR2ロボットの卒業式

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スティーブ・カズンズとスコット・ハッサン

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写真クレジット: Steve Brehaut

拍手するPR2

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キーナン・ワイロベク

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写真クレジット: Steve Brehaut

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Jonathan KnowlesとRenee Blodgett

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写真クレジット: Steve Brehaut

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写真クレジット: Steve Brehaut

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Kamal ShahとJanet Rae Dupree

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注目! Gazeboインターフェースが向上、シミュレーションがよりリアルに (ROS C-Turtle)

米国西海岸時間 June 1, 2010

ウィローガレージのGazebo担当エンジニアたちは、GazeboのユーザーインターフェースとPR2ロボットのシミュレーションの質の改善に懸命に取り組んできています。これらの改善点はROSの次期ディストリビューションC-Turtleで利用可能になります。シミュレーションを行う間、シンプルな形状(箱型、球体、円筒)と光源(点、スポット、有指向性)をGUIの中に生成するオプションもあります。この機能によって開発者はシミュレーション環境をダイナミックに変更したり生成したりということがあっという間にできるようになります。修正点は必要に応じてファイルへの保存、リロードが可能です。

またマウスを使って、シミュレーション上で各々の物体を選択し操作することもできるようになります。物体が選択されると3つの輪と6つの箱が物体のまわりに現れます。輪によって3つの座標軸どこにでも物体を回転させることができ、箱を使って物体を移動させる仕組みです。このマニピュレーションのインターフェースは、シミュレーションの修正のための、便利で直感的に使えるツールなのです。スペースバーを押すか停止ボタンを選ぶと、停止、修正もできます。

新しいGazeboのリリースでは、GUIの向上以外にも多くのROSのサービスとトピックのインターフェースが加わります。予定されているGazeboのROS APIについてはこのチュートリアルをチェックしてください。

Gazeboの次期バージョンではPR2のモデルの改善も行われます。グラフィックアーティストの方達の協力を得て、PR2のモデルに細かいメッシュやテクスチャーを追加しました。これらの新しいメッシュはシミュレーションにおけるPR2の表示を向上させるだけではなく、レーザーレンジファインダーなどのセンサーとロボット間のやりとりも改善されます。これら新たに加わる細かな改善は、GPUシェーダとともにPR2のシミュレーションをよりリアルなものにしてくれます。

Gazeboによる高度な現実世界のシミュレーションはGazeboを使ったアルゴリズムの開発とデバッグが進んでいるパワーを感じさせます。下のビデオで、実際に新しい機能をごらんください。



原文

2010年6月1日火曜日

ビデオ約45万ビュー!ROSを使ったロボット: クワッドローター(ペンシルベニア大学) 

米国西海岸時間 May 28, 2010

ROSが空を飛んだ! ペンシルベニア大学GRASP研究室のクワッドローターが、狭い窓をすり抜けたり、垂直着陸したりというあらゆる種類の”アグレッシブ”なアクロバット飛行を披露するこのビデオはインターネットでまたたく間に広まりました(訳者注: 5月31日現在で約45万ビュー)。システム全体でモジュラー化、通信、低位のマイクロコントローラー用コードに高位のROSをミックスさせたものを使用しています。

このプロジェクトの目標は、クワッドローターにアグレッシブな軌道を正確に飛行させるというものでした。システムの基本コンポーネントは、クワッドローターと制御用ラップトップ、Viconのモーションキャプチャーシステムです。搭載されたマイクロコントローラーは1 kHzで姿勢ループ制御を行っています。制御用ラップトップはより高レベルの位置ループ制御を行います。制御用コンピューターはXBeeのリンクを介してクワッドローターと通信します。

制御コンピュータ上での異なるプログラム間の通信はROSを通じて行われます。モーション・キャプチャーのノードはposeメッセージを中央コントローラーに送り、そこでクワッドローターにコマンドを送るコードに順番に制御メッセージをアウトプットします。実験は、クワッドローター実機の動きの非常に正確なディスクリプションを含むクワッドローターのモデルを使い、三次元シミュレーターで行われました。このシミュレーターはハードウェアと同じような方法でROSを通じて通信し、シミュレーション上の実験とクワッドローター実機との切り替えを最小限のオーバーヘッドで可能にします。ROSによって個々の問題を全体から独立させ、コードをモジュラー化したりプログラムを書くことが容易になりました。


この記事に関してペンシルベニア大学のDaniel Mellingerに協力いただいたことを感謝します。