2010年1月30日土曜日

OpenCV 2.0 と今後

米国西海岸時間 Thu, 01/28/2010

ビクトー・ユヒモフがOpenCVを用いてテキサスロボット開発に成果をもたらしたという記事が最近投稿されましたが、今日はOpenCVの最新状況についてみなさんにお伝えしたいと思います。

コンピュータビジョン・ライブラリであるOpenCVはインテルでオープンソース・プロジェクトとして始まり、この2年間は主にウィローガレージが支援を行っています。ライブラリはBSDライセンスの下リリースされ、商用、研究用など用途を問わず無料で使用できます。現在、OpenCVはメンバー4万人以上のアクティブなユーザーグループがあり、ダウンロード回数は200万回をはるかに越えています。

ウィローガレージは、ロボットの知覚の信頼性を向上させるため、OpenCVの機能やその応用の拡大にフォーカスしてきました。OpenCVライブラリがロボットが「見ること」を助ける重要な役割を果たしてほしいと考えています。これは、10年も前に開発が始まった古いライブラリをモダンなものに書き換えなければいけない、ということを意味していました。
OpenCVは、Vadim PisarevskyによるC++用、James BowmanによるPython用のインターフェースが新しく加わり、革命的な変化を遂げました。さらに新しいテクスチャ認識機能、Marius MujaとDavid Lowe教授による近似最近傍検索アルゴリズムのライブラリ(FLANN)も備わったものになりました。画像補正における、キャリブレーション→レクティフィケーション(平行化)→ステレオ処理→奥行き情報の可視化(デプスマップ)パイプライン処理も可能です。これらはすべて2009年9月のOpenCV 2.0のリリース時に出来上がりました。

この非常にモダンになったライブラリを擁して、OpenCVのチームは今新しい機能の実装、そしてこれまで以上に安定してしっかりテストされたライブラリを作ることに向けて前進しています。テストコードの増加の様子はここで公開されています。もし新しい機能に興味がある方は、OpenCV開発者のTwitterをフォローされてはいかがでしょうか。

Gary Bradski

原文はこちら

Timmyより:
Garyさんは、おもしろくてあったかくて楽しくて、とってもいい人。
去年WG社のセミナーが日本であったので、ファンになった方もいるのではないでしょうか。
Garyさん著「Learning OpenCV」の日本語版「詳細 OpenCV

2010年1月28日木曜日

テキサスロボットアルファ版、25台を製作中

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットに関して、この1か月ほどの間に進展がありました。私たちは、自分たちで使うためとテレプレゼンスの研究のために「テキサス・アルファ版」(略して「TA」)を25台製作することを決め、その実現を目指して、この1か月間、デザイン系のパートナーであるファンクション社とともに作業を進めてきました。


このプロジェクトの最も大事な側面の一つは、「改変が可能なもの」にすることでした。部品を取り替えられる自信がある人なら、六角レンチを使って誰でも改変ができるようにします。ユーザーの方達は、ソースコード(ROS)とシステムを備えた現物のTAを使ってどんなことをするでしょうか。

サブアセンブリの組立ては急ピッチで進行中です。このスライドショーからもわかるように、TAのうち少なくとも2台を製作し終え、あとは同じように組立てているだけなので非常に早いです。25台ものテキサスロボットとなると、ウィローガレージの中に置いておく場所はないかもしれないのですが、遠隔操作性をテストするためにほどなく様々な場所に送られることになっています。

テキサスロボット担当のダラス、カート、インターンのグライムス(パデュー大)は、他のテキサス/WG/ファンクションのチームメンバーとともに、自ら六角レンチを回したり、あちこち部品を取り付けたりしてきました。また、PR2ロボットのために開発されたものを土台に開発が行われているソフトウェアも仕上がってきました。完成したTAがこのオフィスにやってきて、初めてのテストドライブを行うのが楽しみです。

原文はこちら。

2010年1月27日水曜日

テキサスロボットのドッキングステーションと自律パーキング

米国西海岸時間 Tue, 01/26/2010

テキサスロボットというプラットフォームは、テレプレゼンスの実験をほんとに楽しくしてくれています。オリジナルバージョンにおいては、大きな課題の1つが充電でした。テキサスロボットは1回の充電でまる一日もつのですが、それを遠隔から操縦する「パイロット」は一日の終わりに、誰かロボットの電源プラグを差し込んでくれる人を探さないといけなかったのです。ハードウェアチームはこの問題を見事に解決しました。とても使いやすい便利なドッキングステーションを作りあげたのです。ロボットをただ後ろに向けて動かすだけで、後はV字型のバーが誘導してくれてプラグを差し込むことができます。

この操作自体は簡単なのですが、手動で行うとある程度時間がかかってしまいます。私たちはさらに便利にできないだろうか、と考えていました。PR2が自分でプラグの差し込みができるのであれば、テキサスロボットにできないわけはないんじゃないか?と。私たちは、ロボットによるテレプレゼンス体験をもっと快適なものに向上させたい。充電のようなメンテナンス作業に時間を費やすことなく、テキサスのようなロボットをプラットフォームとして使って、他の人々とやりとりしてもらえるようになりたいのです。私たちはこの問題を完全に解決したわけではないのですが、ビクトー・ユヒモフとOpenCVのおかげで、一歩前進したようです。



OpenCVの開発者であるビクトー・ユヒモフは、去年の12月にウィロー・ガレージを訪問している間に、OpenCVとROSを結びつけ、視覚をベースにした自律パーキングのプロトタイプを開発しました。このプロトタイプは、テキサスロボットに設置されたカラーカメラを使ってドッキングステーションを探します。ドッキングステーションには、何色かの円形で作ったテンプレートをつけてあります。カメラがとらえた画像にカラーの識別フィルタをかけ、ドッキングステーションのテンプレートであるかを認識させます。そうしてドッキングステーションの位置が判定できたら、テキサスロボットがそこに移動する、というものです。このドッキングステーションは、自律ロボットにも簡単に使いこなせる優れた設計になっています。今のところ、まだ操縦者がテキサスをドッキングステーションが見える位置まで移動させることが必要なのですが、いずれ解決して、よいご報告ができることと思います。

原文はこちら。

Timmyより:
まだ粗い翻訳ですが、とりあえずアップします。
WGのブログには世界各国のロボット研究/開発者が登場するので楽しみです。
今回はロシアの方ですね〜 スパスィーバ(知っている唯一の単語…)
いつかテキサス使ってあっちこっち行ってみたいなー。

サンフォード・ディカートがSuperHappyDevHouseでトーク



米国西海岸時間 Sun, 01/24/2010 - 17:00

サンフォード・ディカートがSuperHappyDevHouseで、テキサスロボットROSPR2無償提供プログラムについて短いプレゼンを行いました。

原文はこちら。


2010年1月23日土曜日

マイルストーン3達成: PR2ベータとROS 1.0が完成

米国西海岸時間 Fri, 01/22/2010 - 17:42

今日、マイルストーン3を達成しました!ROSが1.0になったのです。 つい先日、PR2ベータロボットとPR2ベータブログラムも公表しました。これは10台のPR2ロボットを無償提供するというものです。 

もちろん、もっとすごいこともあります。マイルストーン3に取り組み始めてから、次のことが達成されました。
  • 203におよぶ ROS ソフトウェアチュートリアル
  • 合計186のROSパッケージを含む、29の ROSスタック(ROS 1.0 安定ステータス)
  • 100を超えるユーザースタディを行った、21のユースケースの完成
もちろん、数がすべてでないことは言うまでもありません。

また、無料、オープンソースのライブラリ(BSD)として、以下のものが可能になっています。ナビゲーション、3-Dビジュアライゼーション、コーディネートフレーム、ロボットモデリング、レーザー、カメラプロセシング、データロギング&プレイバック、OpenCVとの強力なインテグレーション、がそれです。
他にもたくさんのライブラリ(PR2シミュレーション、リアルタイムコントローラ、診断およびデバッグツール、ドライバ)がPR2とともに提供されますので、ロボットを受け取った方は、ロボットがついたその日からアプリケーションの開発を始めることができます。

また、wikiニュースブログコードの閲覧ができるコミュニティサイトROS.orgが刷新されました。みなさんの協力を得て、より良い、より一貫性が増し、今まで以上に徹底したドキュメントを提供できるようなコンテンツをもったwikiに作り直すことができました。また、オープンソースのコードホスティングをcode.ros.orgに移動させることによって、接続スピードを格段に上げることができました。

ROSコミュニティはマイルストーン3達成に非常に大きな役割を果たしてくれました。それは、ROS構築の土台となる高品質のオープンソースライブラリを提供していただいていた方々であり、最優秀のロボットリサーチプログラムからやってきた素晴らしいインターンのみなさん、数えきれないほどのwikiコントリビューターの方々、ユーザースタディに参加してくれた方々、パッチを送ってくれた開発者、そしてros-users MLの参加者のみなさんであり…。
みなさんすべての力によって、オープンソースとクオリティはともに進歩していくものだということが証明されたのです。

実際、私たちがマイルストーン3で忙しくしている間にも、ROSコミュニティはROSライブラリのリストを拡大しつづけました。今や15もの組織が、オープンソースROSライブラリをリリースし、ROS.orgのドキュメンテーションに貢献しています。850以上のROSパッケージがあり、Aldebaran NaoiRobot Create用のライブラリをはじめ、もっともっとたくさんのライブラリのダウンロードや使用が可能になっています。

マイルストーン3の達成によって、まるで長い旅がようやく終わるかのようです。PR2アルファ版プロトタイプの製作からはじまり、自律的にドアを開けプラグを差し込むこと、そしてPR2とROSを堅牢な研究開発プラットフォームに作り上げるまで、という旅の。でも、現実的には、これは始まりに過ぎません。今、ROSは新しい利用者のための準備が整い、そしてもうすぐ10台のPR2が世界中の最高峰の研究機関の手に渡るときがやってきます。これからも、ロボットコミュニティとともに、次の段階へ進んでいけることを楽しみにしています。

原文はこちら。

Timmyからのお知らせ:
ROSに関する日本語版ブログがあるようです。


ROS 1.0



米国西海岸時間 Fri, 01/22/2010 - 16:40

ROS 1.0がリリースされました!

ROSの開発は2年ちょっと前に始まりました。初期のころのものからは、すいぶん多くの変更が行われてきました。
二人の開発者から始まった小さなプロジェクトが、大きなもの小さなもの、そして学術研究か産業界かを問わず、幅広いバラエティに富むロボットをサポートする、活気あるコミュニティに成長したのです。

この1.0のリリースがこれまで以上にコミュニティを助けること、そしてすべてのみなさんがこれからも引き続き参加し、貢献し続けてくれることを願っています。

ROS単体では、ロボットを動かすことはできません。1.0としてリリースした多くのライブラリには、以下のものが含まれています。
  • コアライブラリとツール: common 1.0, common_msgs, diagnostics 1.0, geometry 1.0, robot_model 1.0, visualization 1.0, visualization_common 1.0
  • ドライバ: driver_common 1.0, imu_drivers 1.0, joystick_drivers 1.0, laser_drivers 1.0, sound_drivers 1.0
  • ナビゲーション: navigation 1.0, slam_gmapping 1.0
  • シミュレーション: physics_ode 1.0, simulator_stage 1.0, simulator_gazebo 1.0, pr2_simulator 1.0
  • 画像処理や認識: image_common 1.0, image_pipeline 1.0, laser_pipeline 1.0, vision_opencv 1.0
  • PR2: pr2_common 1.0, pr2_controllers 1.0, pr2_gui 1.0, pr2_mechanism 1.0, pr2_power_drivers 1.0, pr2_ethercat_drivers 1.0
(訳者註: 原文にはそれぞれにリンクがついています。)

このリリースにおける変更は、変更リストをご覧ください。

原文はこちら。

2010年1月20日水曜日

スコット・モース作 PR2

PR2 Beta, by Scott Morse
米国西海岸時間 Tue, 01/19/2010 - 23:42

去年、私たちは、ピクサー、レッドウィンドウのアーティストであるスコット・モースにPR2の絵の製作を依頼しました。PR2ベータが公表された今、ついにみなさんにお見せすることができます。スコットのAlternative Press Expoの記事を読むと、「Lost in Space」や「鉄腕アトム」など他のロボットの絵も見られますよ。

スコット、そしてピクサーのアーティストのみなさん、「UP」のゴールデングローブ賞受賞、おめでとうございます!

原文はこちら。

2010年1月16日土曜日

発表 PR2ベータプログラム: 無償提供先の募集開始!

PR2 Beta Program: The Call for Proposals is Out!
米国西海岸時間 Fri, 01/15/2010 - 08:38

いよいよ今日、私たちはPR2ベータロボットを初公開します!また世界中の研究機関へこのロボットを無償提供するプログラムへのプロポーザル募集開始もここに発表します。

当社の研究者開発者、そしてインターンたちは、ロボットに新しいわくわくする能力を付加するために、過去2年間にわたり、プロトタイプのPR2を使ってきました。PR2プログラムは、オープンソースのロボット研究開発プラットフォームであるROSの開発をスタートさせるきっかけになりました。さらに、コンピュータビジョンライブラリであるOpenCVの新たな応用性の開発にも拍車をかけました。1年前、私たちは第1のマイルストーン(PR2による2πキロメートルの自律走行)を成功させました。半年前には、第2のマイルストーン(ドアをあけ、電源プラグに差し込み、42.195キロを自律走行する)を成し遂げました。そして今まさに、第3のマイルストーンが達成されようとしています。これは、PR2のソフトウェアシステムの基幹となるROSとOpenCVソフトウェアをより堅牢なものにするためのものです。

この数か月間、このサイトで私たちの製作フロアでPR2ベータの部品をひとつひとつ組み立てている忙しい様子をごらんになっていたかもしれません。PR2ベータが製作ラインから出てこようとしている今、私たちはPR2ベータプログラムを発表します。それによって、完成品としてのPR2が、初めてウィローガレージのドアを開けて外に出ていくということを意味します。PR2ベータプログラムにより約10台のPR2ベータロボットを無償で提供しようとするものです。

研究機関のみなさん、ぜひコール・フォー・プロポーザル(CFP)を読み、PR2を使って、オープンソースで科学的などんな貢献ができるかを描き、応募してください。コール・フォー・プロポーザルには、私たちがどうやって最高のプロポーザルを選ぶかやPR2のディストリビューションについても説明されています。

PR2ベータプログラムがロボット研究を加速し、オープンソースによるロボット開発に拍車をかけるものであることを信じています。世界中のロボット研究組織とともに、このオープンソースロボットコミュニティをさらに前進させていけることに胸が踊る気分です。

CFPのダウンロードや詳しい情報は、PR2ベータプログラム:CFPのページをごらんください。

原文はこちら。